在宅勤務のSEって実際どんな感じ?5年続けてわかったメリットとデメリット

在宅勤務のSEって実際どんな感じ?5年続けてわかったリアルな働き方

在宅勤務のシステムエンジニア(SE)と聞くと、 「一日中家にこもって仕事するの?」「コミュニケーションはどうしてるの?」 といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

私は、Web系システム開発のエンジニアとして、フルリモートで5年ほど働いています。 この記事では、実際に在宅勤務で働いてみて感じた働き方・メリット・デメリットを、経験に基づいて紹介します。

なお、会社やプロジェクトによりスタイルは異なりますので、私の経験がすべての会社やプロジェクトに当てはまる話ではないことは、ご了承ください。とはいえ、3つの会社でリモートワークを経験してきましたが、細かい差はあれど、どこもこういったスタイルでした。


在宅勤務SEの働き方(全体像)

まず、在宅勤務のSEがどのように仕事をしているのか、ざっくりと紹介します。

やりとりの中心はテキスト

  • 主な連絡手段は チャットツール(SlackやTeamsなど)
  • メールも使いますが、ほとんどのやりとりはチャットで完結します。
  • ただし「直接話した方が早い」場合は、Slack のハドルミーティングなどで直接話すこともあります。

定例のWeb会議

  • 毎朝1回、朝会(デイリースクラム) があります。そこで、進捗報告や作業予定を共有します。
  • 朝会以外にも、定例ミーティング(開発案件やチームごとの会議など)があります。ミーティングの頻度はその人のポジションによって異なりますが、私の場合は週に数回程度です。

それ以外の時間は自由度が高い

  • 会議以外は特に拘束はなく、自分のペースで作業できます。
  • 服装は自由。私の職場ではWeb会議でもカメラOFFが基本です。
  • 休憩も自由に取れますが、あまり長時間の離席はNGです。Slack の離席中状態が長かったり、メッセージに長時間応答が無かったりすると、仕事をしているのか疑われる場合もああります。(職場によりますが、以前それで問題になった人を見たことがあります。)

1日のスケジュール例

私の1日の流れは、だいたいこんな感じです。

時間帯内容
10:00始業
10:00〜10:30作業(主にタスク整理など)
10:30〜朝会(進捗報告・予定確認)
10:30〜12:00作業
12:00〜13:00昼休み(自由)
13:00〜19:00作業
19:00終業

在宅勤務の良いところは、「自分のリズムで集中しやすい時間に作業できる」 点。

上の表では「作業」で一括りにしていますが、私の場合は早い時間(朝〜14:00ごろまで)に設計やコーディングなどの集中力を必要とされる作業を行い、遅い時間はメールの返信やドキュメント関連など、それほど集中力を必要としない作業に充てています。

通勤がない分、朝にゆとりが生まれるのも大きいです。


在宅勤務のメリット

1. 通勤時間ゼロで時間を有効に使える

往復1〜2時間の通勤がなくなるだけで、生活が大きく変わります。

朝にゆっくり朝食を取ったり、仕事前に少し勉強したりと、時間の使い方に余裕ができ、ワークライフバランスを取りやすくなります。

2. 静かな環境で集中できる

オフィスのように話し声や電話がないので、コードを書くときなどに集中しやすいです。 人によっては「在宅の方が生産性が上がる」と感じることも多いでしょう。

3. 自分のペースで働ける

小休憩や昼食のタイミングを自由に調整できるので、体調管理もしやすくなります。 家事を昼の合間に済ませることもでき、生活リズムが整いやすいのも利点です。


在宅勤務のデメリットと対策

もちろん、良いことばかりではありません。 5年間続けてみて感じたデメリットと、私なりの対策を紹介します。

1. 運動不足になりやすい

一日中ほぼ座りっぱなしなので、意識して動かないと確実に運動不足になります。 私は以下のようにしています:

  • 毎朝エアロバイクで有酸素運動
  • おやつ休憩時間(15時ごろ)に軽いストレッチ

2. コミュニケーション不足になりやすい

チームのメンバーとコミュニケーションを取る機会は、オフィスで作業するときと比べると減りがちです。

オフィスだと空間を共有しているので、ちょっとしたことから雑談が生まれたりしますが、リモートだとそういうことが少ないので、意識しないと雑談が減ってしまいます。

こういった雑談は、仕事に直接関係はありませんが、決して不要なものではありません。雑談を通して、一緒に仕事をしているメンバーがどういう人なのかを知ることができますし、チームワークにも影響してきます。

そういったことから、意識して雑談を増やす工夫をしている現場が多いように思っています。例えば以下のような工夫があります。

  • 朝会や週次会で雑談タイムを設ける
  • チャットでは「リアクション」や「スタンプ」で気軽に反応
  • 雑談用チャンネルを活用して、日常ネタも共有

在宅勤務で求められるスキル

在宅勤務をする上で、重要だと感じているスキルについて説明します。

1. 自律的に仕事を進める力

オフィスと違い、誰かが常に見ているわけではありません。 そのため、タスク管理やスケジュールの自己管理が大切です。

  • 自分で作業計画を立て、スケジュール管理する
  • 朝会などで作業の状況や課題をメンバーに共有する
  • 報告・連絡・相談を適切なタイミングで行う

2. コミュニケーション力(特にテキストでの伝達)

前述した通り、在宅勤務ではテキストベースのコミュニケーションが中心となります。気楽だと思われるかもしれませんが、表情や声のトーンなどが伝わらないため、しっかりとしたコミュニケーション力・文章力がないと、相手に上手く伝えられません。

具体的には以下のようなことが求められます。

  • 要点を簡潔に伝える
  • 正しい日本語を使う
  • 誤解を招かないような言葉を選択する
  • 相手の気持ちを考えて発言する

3. 環境づくりとセルフマネジメント

快適な作業環境を整えることも、在宅勤務を長く続けるうえで欠かせません。

  • デスクや椅子など、体に合った作業環境を整える
  • 仕事とプライベートを切り替えられる空間づくり
  • 適度な運動や休息を取り、健康を維持する
  • 集中力が切れたら、短い休憩を取り入れるなど、作業効率を上げられるように工夫する

「長時間快適に働ける環境を自分で作る力」も、在宅勤務の重要なスキルのひとつです。


まとめ

在宅勤務は、ワークライフバランスを取りやすく、自由度も高い働き方だと思います。一方で、自分でコントロールすべき課題もありますし、必要とされるスキルも色々あります。

これらをクリアして、自分に合った働き方を見つけることができれば、在宅勤務は魅力的な選択肢となると思います。